246 三菱電機稲沢製作所

三菱電機のエレベーター、エスカレーターのマザー工場。スパイラルエスカレーターを生産している世界で唯一の場所。オフィス棟のロビーに鎮座するスパイラルは、ロビーのお姉さんがボタンを切り替えると上にのぼったり下にくだったりする。 事の顛末はこちらの記事で。

207 The Venetian Macau

旧市街地の残るマカオ半島から、超長い橋が3本かけられたタイパ島、コロアン島の間の埋め立て地、コタイ。一転してひとの歩くスケールを一切度外視した、カジノリゾートエリアである。ベネチアをイメージした、このホテル&カジノも、いろいろとどうかしてる。建物内部に運河が流れるショッピングモール奥にある、ド派手なカジノエリアは、当然のようにスパイラル2基を両脇に従えているが、スパイラルがむしろ地味で普通に見えるこの空間はなんなんだろうか。

175 倉沢邸

こちらは、よしながふみ先生の、BL漫画です。 じつは私はこれを先に読んでいたのですが、よしなが先生は有閑倶楽部の上記の描写を下敷きにしている可能性があるのではないかと思います。 私立帝能大学のアホのような金持ちが多い内部進学者のうちのひとり、某シェアNo.1自動車メーカーの社長の息子、倉沢の自宅です。 セリフをそのまま引用しますと、「家の中にエスカレーターがあるようなこっぱずかしい金持ちとはつきあえないのよ!!」とあります。有閑倶楽部における剣菱財閥が、そのままストレートに「家の中にエスカレーターがあるようなこっぱずかしい金持ち」の描写であったのに対して、それをよりメタな視点で引用した、じつにポストモダン的エスカレーター利用といえるわけです。しかもらせん状。このような文脈で、スパイラルエスカレーターが登場することに私は軽く感動を覚えました。現実問題としては、こちらはどうも手すりが動くようにはなっていないようですが、ステップにはきちんとクリートがあります。やはり水平部分が足りなさそうなため乗るのは難しそうですが、綺麗な半円を描くスパイラルは、じつに金持ちの家にぴったりな無駄な豪奢さではありませんか。 自宅にスパイラルエスカレーターなんて、私ですら思いつかなかった夢でありました。よしなが先生、ありがとうございます。 出典:よしながふみ(初版発行1998年、新装版発行2008年、デジタル版発行2011年) 『1限めはやる気の民法①』 リブレ出版(ビーボーイコミックス) ※BL注意